カテゴリ:荒川三山&赤石岳( 1 )

南アルプスに響くシェナンドーの音色、荒川三山・赤石岳を行く

旅行・地域
b0190242_12155270.jpg


 いい歳、りょうちゃんは7月27日(土)から8月18日(日)まで24連休の夏休みです。この夏休みのあいだに、3回の山旅に出かけます。第1回目は荒川三山と赤石岳、第2回目は早月尾根から行く剱岳、第3回目は裏銀座コース(鷲羽岳、水晶岳、槍ヶ岳)です。
b0190242_1217024.jpg

 7月27日(土)~31日(水)、山旅クラブで荒川三山と赤石岳へ出かけてきました。例によって、いい歳、りょうちゃんが写っている写真はすべてトミーさんのブログからもらいました。

 今回の予定は、初日は椹島(さわらじま)までの移動、2日目は千枚小屋まで標高差約1500 mを登り、3日目は核心部の荒川三山と赤石岳を登攀、最終日は赤石小屋から下山になります。

 初日、静岡駅でトミーさんと待ち合わせをして、乗り心地抜群の高級リムジンに乗り、畑薙第一ダムのバス停を目指します。通常ならばJR静岡駅からしずてつジャストラインのバスに乗って、約3時間30分の行程になりますが、トミーさん自慢のリムジンでは3時間4分でバス停につきました。途中通行止めもあったので、引き返した時間も考えれば、相当な短縮でバス停につきました。写真は峠にあるJAで、ここでそばを食べました。他に店らしき店はありません。
b0190242_12185335.jpg

 このバス停から東海フォレスト送迎のバスに乗り換えて、約1時間で南アルプスの登山基地の椹島へと向かいます。東海フォレストの送迎バスは往復で3000円ですが、東海フォレストが経営する椹島ロッジ、千枚小屋、荒川小屋、赤石小屋に宿泊すれば、バス代の3000円は差し引いてくれます。
b0190242_12192143.jpg

 14時36分に椹島ロッジに到着。大きな宿泊施設でなかなかきれいです。038.gif
b0190242_12194395.jpg

 椹島ロッジの売店とレストラン。
b0190242_1220516.jpg

b0190242_12202577.jpg

 キャンプ場。高校生の若者たちがテントを張っていました。高校生は赤石から聖岳へ行くそうです。
b0190242_12205531.jpg

 今回の参加メンバー。この春にめでたく定年退職されて、自由人になった浦安湯屋の千吉良さんが一緒に同行してくれました。いい歳、りょうちゃんも早く自由人になりたいです。038.gif
b0190242_12211135.jpg

 2日目、7月28日(日)、今日はとてもいい天気です。午前6時、いよいよ椹島を出発し、千枚小屋へと向かいます。標高差1500mを登っていきます。
b0190242_12214217.jpg

b0190242_1222329.jpg

 神社に登山の無事を祈願しました。
b0190242_12221851.jpg

 釣り橋を渡り、樹林帯の中の登山です。
b0190242_12224930.jpg

b0190242_12231525.jpg

b0190242_12234397.jpg

 小石下。
b0190242_12242066.jpg

b0190242_12244026.jpg

b0190242_1224595.jpg

 途中、清水平で飲んだ湧水は冷たくて美味しかったです。038.gif
b0190242_12252582.jpg

b0190242_12255428.jpg

 蕨段。標高2073 m。ちょっとした平坦になっています。
b0190242_12261483.jpg

 樺段。白樺がたくさん生えています。
b0190242_12263934.jpg

 見晴らし台から見た赤石岳。
b0190242_12271884.jpg

 見晴らし台から見た荒川三山。真ん中が百名山の悪沢岳です。日本百名山にもかかわらず、どうしてこんなヒドイ名称になってしまったのか、深田久弥の「日本百名山」の中には案内の猟師が山の名前を尋ねられて、「この山からの渓流は険悪で悪沢と言う。」と回答したことから、この悪沢岳という名称が定着してしまったようです。明治39年(1906年)のことです。
b0190242_12273986.jpg

 樺段からはたんちょうなで長い登りが続きます。昔は馬が伐採木を運んだ馬車道だったそうです。
b0190242_1228724.jpg

 標高2413 mの駒鳥池を通過し、約1時間で千枚小屋に到着しました。13時15分。
b0190242_12283710.jpg

 千枚小屋の周りにはたくさんの花が咲いていました。写真はシナノキンバイ。
b0190242_12292068.jpg

 フウロ。
b0190242_1229399.jpg

 イブキトラノオ。
b0190242_1230239.jpg

 カラマツソウ。
b0190242_12302937.jpg

 千枚小屋前から見た風景。双児峰の笊ヶ岳が見えます。
b0190242_12305547.jpg

b0190242_12313682.jpg

b0190242_12322219.jpg

 千枚小屋の夕飯。明日の荒川三山と赤石岳登攀に備えます。068.gif
b0190242_1233237.jpg

b0190242_1233266.jpg



(第88回安曇野歌声喫茶/ねがい)

ねがい(作詞:広島市立大州中学校3年生有志、作曲:たかだりゅうじ)

もしもこの頭上に 落とされたものが
ミサイルでなく
本やノートであったなら
無知や偏見から 解き放たれて
君は戦うことを やめるだろう

もしもこの地上に 響き合うものが
爆音ではなく 歌の調べであったなら
恐怖や憎しみに とらわれないで
人は自由の歌を 歌うだろう

もしもこの足元に 植えられたものが
地雷ではなく 小麦の種であったなら
飢えや争いに 苦しまないで
共に分かち合って 暮らすだろう

もしもひとつだけ 願いが叶うならば
戦争捨てて 世界に愛と平和を
この願いかなうまで 私たちは
歩み続けることを やめないだろう

b0190242_12341145.jpg

 
オランダのアムステルダムに、「炎の画家」と言われたファン・ゴッホの美術館があります。昔から「天才と狂人は紙一重」と言いますが、ゴッホもその一人です。

1853年3月30日、ゴッホはオランダの北ブラバンド地方の牧師の子として生まれました。父と同じく牧師を志しましたが、その異常な性格と行動が禍して、牧師の資格を取り上げられ、その後、転々と職を変えましたが、全てうまくいきません。

弟のテオに励まされて、画家として生きることを決意して絵の勉強をはじめ、みるみるうちに才能を発揮していきました。代表作「馬鈴薯を食べる人」はこのころの作品です。女性関係も複雑でした。子どものある寡婦のケイに求婚し、拒絶されると、ランプの炎で自分の手を焼き、気絶する一幕もありました。

1886年、33歳のとき、ゴッホはパリに移りました。モネ、ドガ、ピサロなど印象派の画家の影響を受け、オランダ時代に見られない、明るい大胆な色彩が使われるようになりました。

1888年、パリの生活に疲れたゴッホは、南フランスのアルルに移りました。南の太陽は彼を喜ばせ、ゴッホの絵はここで完成します。彼は病気であった友人のゴーガンをパリから招き、共同生活を始めましたが2カ月で失敗し、ゴーガンを殺そうとしますが果たせず、逆に自分の耳を切落としてゴーガンに送りました。

精神病院で一年を過ごしましたが、1890年5月にパリ近郊のオーベールに移り、7月29日、「苦しみは生きているものだ」という言葉を残して、ピストル自殺しました。37歳でした。
(小学館「一日一話人物歳時記」より)

b0190242_12343665.jpg


 3日目、7月29日(月)午前5時に千枚小屋を出発しました。今日は荒川三山から赤石岳を経て、赤石小屋へと向かいます。しかしながら、昨日とは打って変わっての雨模様。千枚小屋の前からは展望は何も見えませんでした。
b0190242_12351349.jpg

 樹林帯を抜けると強い風と雨が私たちを見舞いました。すぐに雨具を着ての登攀になります。写真は標高2880 mの千枚岳山頂。風と雨は強くなっていきました。057.gif
b0190242_12353718.jpg

b0190242_1236321.jpg

 風雨の中を進みます。他にも危険な岩場がありましたが写真を撮る余裕はありませんでした。私たちを抜かしていった若者2人組も危険との判断から引き返してきました。トミーさんからもこれ以上に風が強まれば引き返すと伝えられました。
b0190242_12363332.jpg

b0190242_1237534.jpg

 幸いにして悪沢岳に近づくにつれて風が弱くなったので登攀を続けることになりました。午前7時30分、悪沢岳山頂に到着。標高3141 mで、槍ヶ岳に次ぐ日本第6位の高さです。いい歳、りょうちゃん、日本百名山62座目になりました。038.gif
b0190242_12372780.jpg

b0190242_12374939.jpg

 悪沢岳を下って、中岳へと向かいましたが、再び風雨が強くなってきました。写真は中岳避難小屋です。雨具を着ていますが皆さんずぶ濡れで、顔に当たる雨粒が痛いくらいでした。今日は赤石小屋まで行く予定でしたが、この時点で荒川小屋止まりに軌道修正しました。
b0190242_12381535.jpg

 中岳を降りていくと見渡す限りの広大な花畑が広がっていました。シナノキンバイ、ハクサンイチゲ、黒百合、イワベンケイ、ハクサンチドリなど様々な花が咲き乱れていました。暴風雨のなかで一時はどうなることかと思いましたが、神様は最後に素晴らしい光景を用意してくれていました。024.gif056.gif
b0190242_1238487.jpg

 黒百合の花。雨に濡れた黒百合も綺麗です。
b0190242_12391040.jpg

 シナノキンバイ(信濃金梅)。この花が一番咲いていました。強い花のようです。
b0190242_123930100.jpg

 ハクサンイチゲ(白山一華)。
b0190242_12395759.jpg

 イワベンケイ(岩弁慶)。
b0190242_12405349.jpg

 ハクサンチドリ(白山千鳥)。
b0190242_12412019.jpg

 峯桜も咲いていました。
b0190242_12413716.jpg

 午前10時12分に荒川小屋に到着。間断なく降り続く雨の中の山歩きは危険との判断で、今日はここで泊まることになりました。
b0190242_1242110.jpg

b0190242_12424287.jpg

 荒川小屋の食堂。荒川小屋もとても綺麗な小屋でした。
b0190242_1243135.jpg

 荒川小屋で荒川丼なるものを食べました。目玉焼きとチャーシューがのっていました。1人前1000円。
b0190242_12433290.jpg

 ここは静岡県、静岡の銘酒、磯自慢が置いてありました。お昼前に小屋についしまったので、何杯も飲んでしまいました。小屋のご主人から「お酒、強いですね!」と言われたので、「ガイドさんがたくさん飲むんです!」と答えておきました。041.gif
b0190242_1244741.jpg

 荒川小屋の夕飯。今日はカレーライスでした。どおりでお昼ご飯を注文するときにカレーは頼まないほうがいいと言っていたわけです。
b0190242_12442529.jpg



(あづみ野うたごえ喫茶/あの素晴らしい愛をもう一度)

あの素晴らしい愛をもう一度(作詞:北山修、作曲:加藤和彦、歌:dicot)

夜が
命かけてと誓った日から
素敵な思い出残してきたのに
あの時同じ花を見て
美しいと言った二人の
心と心が今はもう通わない
あの素晴らしい愛をもう一度
あの素晴らしい愛をもう一度

赤トンボの唄をうたった空は
なんにも変わってないけれど
あの時ずっと夕焼けを
追いかけていった二人の
心と心が今はもう通わない
あの素晴らしい愛をもう一度
あの素晴らしい愛をもう一度

広い荒野にぽつんといるよ
涙が知らずにあふれてくるのさ
あの時風が流れても
変わらないと言った二人の
心と心が今はもう通わない
あの素晴らしい愛をもう一度
あの素晴らしい愛をもう一度

b0190242_1245170.jpg


 4日目、7月30日(火)。今日は昨日の残りの行程、赤石岳から赤石小屋までを歩きます。雨は上がったものの、はっきりしない天気です。午前5時45分に荒川小屋を出発しました。
b0190242_12453383.jpg

 大聖寺平から小赤石岳を経由して赤石岳を目指します。
b0190242_12454950.jpg

 途中、一緒に同行しているA柳さんのカメラがバッテリー切れで作動しなくなったため、ご指定の花を撮って差し上げました。写真はチングルマで、花が少し疲れています。037.gif
b0190242_1246828.jpg

 この花はなんという花でしょうか。
b0190242_12463641.jpg

 ヨツバシオガマ(四葉塩竃)。
b0190242_1247149.jpg

 アオノツガザクラ。
b0190242_12472256.jpg

 イワウメでしょうか。
b0190242_12475088.jpg

 午前8時ちょうど、標高3081 mの小赤石岳山頂に到着。
b0190242_124827100.jpg

 分岐を超えて、赤石岳へと向かいます。何も見えません。
b0190242_1249884.jpg

 午前8時40分、日本百名山の赤石岳に到着。標高3120 m。日本第7位の高さです。千吉良さんに教えてもらいました。038.gif
b0190242_12493812.jpg

b0190242_1250262.jpg

 展望もないので、さっさと記念撮影をして赤石避難小屋でコーヒーを飲むことにしました。
b0190242_12503197.jpg

b0190242_1251288.jpg

 赤石避難小屋では、ちえこさんがコーヒーを入れてくれ、ハーモニカで演奏してくれました。山小屋での演奏は、燕山荘の赤沼オーナーのホルンの演奏依頼です。ちえこさんに曲名を尋ねると、「シェナンドー」という曲でアメリカ西部劇の主題歌になっており、YouTubeでたくさんの歌手が歌っているとのことでした。038.gif038.gif038.gif
b0190242_1251292.jpg

b0190242_1251555.jpg



シェナンドー

矢野顕子のシェナンドー


 ちえこさんの「シェナンドー」に送られて、赤石岳を下り、赤石小屋へと向かいます。赤石岳を降りた富士見台へと続く北沢のカールにもお花がたくさん咲いていました。
b0190242_12525041.jpg

 ミヤマキンポウゲ(深山金鳳花)。
b0190242_12533992.jpg

 イブキジャコウソウ(伊吹麝香草)。
b0190242_12535865.jpg

 シナノキンバイ。
b0190242_12544658.jpg

 黒百合。
b0190242_1255212.jpg

 このカールから富士見平へのトラバース路が最も危険に感じました。片側は切れており、木の根っこも多く、あまりいい道とは言えませんでした。このトラバース路でため息がたくさん出てしまいました。昨日の雨の中、11時間の長時間をこのトラバース路を歩いていたらと思うと、荒川小屋泊まりにして名ガイドの判断は本当に賢明でした。038.gif
b0190242_12553081.jpg

 午前11時28分、富士見平に到着。晴れていたら、360°の展望が望めます。今日は無理でした。
b0190242_12555583.jpg

 富士見平から赤石小屋が見えました。
b0190242_12561665.jpg

 富士見平を下って、午前12時10分に赤石小屋の到着。皮肉なもので赤石小屋に着く頃に、雲が切れて、周囲が見え始めました。千枚小屋、荒川小屋と同様に赤石小屋もとても綺麗な小屋でした。山旅クラブ常連のY口さんから南アルプスの山小屋はひどいものだと聞かされていましたが、ひどいどころか、すべての山小屋がとても快適でした。ひどかったというのは戦後直後の話ではないでしょうか。037.gif
b0190242_12563846.jpg

b0190242_12571086.jpg

 赤石小屋前から見た赤石岳。
b0190242_12574355.jpg

 赤石小屋前から見た聖岳。
b0190242_1258661.jpg

 赤石小屋のヘリポートから見た悪沢岳。
b0190242_12583513.jpg

 言うまでもなく、夕飯まで赤石小屋でビールと日本酒を飲みました。トミーさんも明日も仕事だと言いながらも、結構召し上がっていました。写真は赤石小屋の夕飯です。
b0190242_12585964.jpg

b0190242_1259296.jpg



 最終日、7月31日(水)。赤石小屋から椹島に下山して、帰路に着きます。赤石小屋から見上げた空は星でいっぱいでした。朝は真っ赤な朝焼けで空が染まっていました。
b0190242_12595745.jpg

 朝日に照らされた赤石岳。
b0190242_1302446.jpg

 朝日に照らされた聖岳。
b0190242_130579.jpg

 午前5時40分、椹島まで標高差約1500 mの下山を開始。
b0190242_1312081.jpg

 途中、富士山が見えました。
b0190242_1314868.jpg

 この下山道も木の根が多く、転ばないように足を踏ん張っていたため、足の太ももがパンパンになりました。
b0190242_1322669.jpg

b0190242_1333321.jpg

 8時50分、ついに椹島に到着。4泊5日の荒川三山&赤石岳の旅は終了しました。
b0190242_1331526.jpg

 無事に下山できたことを神社にお礼の報告をしました。
b0190242_1335415.jpg

b0190242_1342312.jpg

 東海ファレストの送迎バスに乗って、畑薙第一ダムの駐車場までバスに揺られていきました。白樺荘で入浴し、帰路につきました。
b0190242_1344392.jpg

b0190242_1351221.jpg

 白樺荘で食べた鹿肉定食。
b0190242_1352697.jpg

b0190242_1354035.jpg


 
次回、早月尾根・剱岳を報告します。060.gif

b0190242_1355959.jpg

b0190242_1361875.jpg

b0190242_1364130.jpg

b0190242_137386.jpg

b0190242_1373478.jpg

b0190242_138292.jpg

b0190242_1382743.jpg

b0190242_138428.jpg

b0190242_139670.jpg

b0190242_1393797.jpg

b0190242_13101355.jpg

b0190242_13105125.jpg

b0190242_13113153.jpg

b0190242_13115675.jpg

b0190242_13121978.jpg

b0190242_13125479.jpg

by ryott-ryott | 2013-08-07 13:26 | 荒川三山&赤石岳